さて、今回は男性の下半身について。下半身の元気には関心が
あると思いますので、男性生殖器および男性ホルモンについて
調べてみました。「まだ大丈夫でしょ」と思っている若い男性も
必読です!
「元気な下半身」とは
どんな状態?
「泌尿器」は腎臓や尿管、膀胱など、尿を作り出す器官を指しますが、
「泌尿器科」では男性生殖器も診療対象となります。女性も受診しますが、
男性が中心であるため、近年注目を集めている「メンズヘルス」を
行う泌尿器科も増えているそうです。
20代から30代の男性の多くは、まだまだ自分の男性機能に不安な
ど感じていませんよね? とはいうものの、男性の下半身の元気さに
関しては興味ありません? 女性の私にはそもそもよく分からないこと
なので、帝京大学医学部附属病院泌尿器科の堀江重郎先生に
お話を聞いてきました。
「目に見える部分に関していえば、10代のころと変わらずに勃起
しているなら『元気』だといえます。ただし、持続時間が短い、性交渉
の途中で萎えてしまう、日によって勃起しないことがあるといった
症状があるときは、EDの疑いがあります」
ED(Erectile Dysfunction)とは、日本語で「勃起不全」。
まったく勃起しないなら完全なEDだというのも分かりますが、
そうでなくてもEDの可能性があるなんて、知ってました?
EDは心因性の病気だと思われてきましたが、実は血管の病気で
あることがほとんどなのだとか。極度のストレスによって交感神経
ばかりが活性化して、勃起しにくくなることもあるそうですが(射精の
瞬間は交感神経が働きますが、勃起するときはリラックスしていて
副交感神経が働いている状態でないとダメ)、男性器の動脈硬化
によって起こる病気がEDなのだそうです。
「男性器の血管(陰茎海綿体や陰茎深動脈)は心臓や脳よりも細くて
デリケートなので、血管の異常はまず最初に男性器にあらわれます。
40代で心筋梗塞や脳梗塞などにかかった人の多くは30代のときに
EDを発症していますし、糖尿病やメタボリック症候群の人もED気味。
男性器は、男性の健康状態を知るバロメーターなのです」
堀江先生によれば「勃起しないとか途中で萎えてしまうなどで一度
でも性行為ができないことがあったら、泌尿器科を受診してほしい」
そうで、「今日は疲れているから仕方ない」なんて思っているせいで、
重大な病気を見落としてしまうのが怖いといいます。
「10代のころを思い出してください。たとえタイプの女性でなくても、
疲れていても、どんな状態でも下半身は反応したでしょう?
男性器に血液が集まって起こる反応が勃起なのですから、精神的な
理由だけで勃起しないということなどありません。それよりも体内の
活性酸素による酸化ストレスによって血管が損傷している可能性が
高い。そういった症状が病気と呼ぶほどではないにしても、もう若く
ないのだということは自覚したほうがいいですね」
また、EDに関係しているのが、精巣で作られる男性ホルモン
(テストステロンなど)。テストステロンには、骨や筋肉の成長や精神
活動(やる気や冒険心など男性的なものの考え方)を活発にする
働きがあるだけでなく、血管の健康維持にも大切な役割を果たして
いるのだそうです。
なので、男性ホルモン値が下がると、EDになりやすくなる。逆に、
男性ホルモンの値が高いと、骨や筋肉が大きく、決断力や冒険心
のある、肉体的にも精神的にも「男らしい」男性になるということが
分かっています(ある研究によると、儲かっている株式トレーダー
ほど男性ホルモン値が高かったのだとか!)。
性行為だけでなく、男性らしさや全身の健康にも大きな影響を与える
男性器。「英雄色を好む」といいますが、できるオトコは、やっぱり
下半身が元気な人のようですね。
下半身が元気になれば
男らしさが増す?
男性と女性の一番の違いは、ズバリ「生殖器」にありますよね?
男性にしかない「男性器」は、男らしさの象徴であるだけでなく、
骨格や精神面での男らしさにも大きな影響を与えているのだそうです。
男性の骨格がたくましく、精神構造においても競争や冒険を好む
傾向にあるのは、精巣で作られる男性ホルモン(テストステロン)の
働き。男性器の元気さにも男性ホルモンは関係してくるそうですし、
男性ホルモンがバンバン分泌されるようになれば、もっと男らしく
なるわけですよね? では、どうすれば男性ホルモンが活発に作ら
れるようになるのか、帝京大学医学部附属病院の堀江重郎先生に
教えてもらいました。
「男性ホルモン値を上げるために大切なことは、バランスのとれた
食事をすること、ストレスを減らしてリラックスすること、良い睡眠を
とること。これらは男性ホルモン値アップと同時にED(勃起不全)に
ならないためにも重要です」
偏った食事によってメタボ気味だったりすると、男性ホルモンの分泌
が悪くなり、動脈硬化が起こってEDになりやすくなるそうです。
栄養バランスを考えた食事をとることはもちろん、卵、肉類、魚、豆類
など、必須アミノ酸のバランスが良い食材を積極的に食べるように
することも男性ホルモン値回復には効果的だといいます。
また、男性ホルモン値が回復するのも、勃起しやすくなるのも、副交感
神経が活発なときや夜中の睡眠時。だから、リラックスした状態と良質
な睡眠がとても大切なのだといいます。性行為のときは性的に興奮し
ているので「臨戦態勢=交感神経活発」と思いがちですが、勃起を
維持している間に活性化しているのは副交感神経。性行為において
交感神経が活発になるのは射精の瞬間だけなのだそうです。
「特に、男性の場合は『自分の居場所』がないとダメ。女性はどこでも
自分の居場所にしてネットワークを張り巡らすことができますが、
男性は違う。会社でも家でも、どんなに小さなスペースでもいいから
『ここはオレの場所だ』といえる場所を作っておくと、そこでは交感神経
の緊張を和らげることができます」
ゴルフをしたり麻雀をしたり、男同士で集まって、いかにも男臭い趣味
に興じることが男性ホルモン値アップにはとても効果的なのだとか
(「男同士で集まる」がポイント!)。また、競い合ったりギャンブルを
するのもいいし、徹底的に凝りまくった趣味(模型作りなど)。
そもそも、男性が“男臭い趣味”を好むのは男性ホルモンの影響らしい
のですが、男同士で楽しむことで男性ホルモン値もアップするという
相乗効果があるようです。
ちなみに、以前、自転車のサドルが男性器に良くないという話を聞いた
ことがありますが、あれって本当なんでしょうか?
「ツール・ド・フランス級の自転車乗りならEDは多いでしょう。自転車の
サドルに圧迫されて睾丸の血管を損傷してしまうのが問題なのです
が、毎日何十キロも漕ぐのでなければ大丈夫。男性器に少々負担を
与えても、自転車に乗ることで運動になったり、リラックスできるという
ベネフィットの方が大きいはずですよ」
堀江先生は、男臭さを好まない“草食系”などというイマドキ男子が
増えれば男性ホルモンの著しい低下は避けられず、将来の子孫
繁栄にも影響があると本気で心配していました。私たち女性も
「男性らしい男性」の良さを再認識した方がよさそうですね!
(R25)


