同じ白血病を病む恋人たち。ラブラブシーンも
散りばめられている
キスの味と言えば、甘酸っぱい柑橘系が相場だが、
この恋人たちのキスは“抗がん剤”の味がしたと言う。
『私の中のあなた』(10月9日(金)公開)に登場する白血病の
少女ケイトと、同じ病気を患う恋人テイラーのキスのことだ。
そこに“難病”の渦中にいる恋人たちの“リアリティ”がある。
『私の中のあなた』の設定はかなり斬新だ。
白血病の姉のドナーとして、遺伝子操作をされて産まれてきた
妹アナが、「自分の身体は自分で守る」と家族を相手に訴訟を
起こす。母親サラ役のキャメロン・ディアスと、アナ役の
アビゲイル・ブレスリンにスポットが当たった映画だが、
思春期のきらめきを見せる、白血病の姉ケイト役の
ソフィア・バジリーバも素晴らしい。
キャメロン・ディアス、アビゲイル・ブレスリンの
熱演にも注目
くだんのキスは、ケイトとテイラーがデート帰りに交わしたもの。
抗がん剤治療中のテイラーとのキスに、その独特の風味?
をかぎとり「抗がん剤の味がする」と笑顔でつっこむケイト。
苦笑いするテイラーに、彼女は自分も数日後、彼と同じ
抗がん剤治療に入ることを告げ、「これが1回目の投与ね」と
笑顔で返すのだ。
ふたりの愛は、大半がこんなユーモアを交え、ときには
微笑ましいほど爽やかにつむがれている。
闘病中でも恋人たちは現実を見据え、きちんと人生を
謳歌しているのだ、と実感……。
明るく描かれるほどに増していく切なさ。
これぞ『きみに読む物語』のニック・カサベテスの演出テクか。
筆者は今回もハンカチ片手に号泣。「参りました!」のひと言、
という作品なのだ。【L25 Movie Walker/山崎伸子】
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